
夫の転勤(自分の仕事)で台北に引っ越すことになった。
子どもは台北日本人学校に通うことになる。
会社から不動産屋の紹介はしてくれるが、部屋選びをどうしたらいいのかわからない。
という疑問にお答えします。
転勤などで台北に住むことになった場合に、どんな点に気をつけたらいいかのヒントをお届けします。
台北に限らず、海外引越しの基本の考え方をお届けしたいと思います。
ちなみに、我が家は、2016年3月から2019年3月まで台北・天母地区に住んでいました。
自営業で、台湾に駐在員事務所を開設して移り住んだので、引越しも自力という力技でなんとかやりました。
子どもが日本人学校に通うことになったので、台北日本人学校に徒歩で通えるエリアで部屋探し。
我が家の部屋探しの経験から、子ども連れの家族が台北で部屋探しする際に気をつけることをお伝えします。
本記事の内容
- 1.子ども連れの家族が台北で部屋探しするコツ
- 1-1 物件情報を手に入れる方法
- 1-2 必ず内覧する
- 1−3 即決できるように譲れない条件、妥協する点を明確にする
- 2. 台北での生活ってどんな感じ?
- 2-1 一日のイメージ
1.子ども連れの家族が台北で部屋探しするコツ
1-1 物件情報を手に入れる方法
台湾にも日本の不動産屋さんが進出しています。
大手としては、センチュリー21、エイブル台湾、アパマンショップ、スターツ台湾 などがあり、Webサイトも充実しています。
他にも、ネットで検索してみれば、日本語で対応しますという中小の不動産業者さんが簡単に出てきます。
便利なもので、日本からでもネットで台湾の物件情報を手に入れるのは難しいことではありません。
私たちも、一通り、大手の不動産屋さんからの問い合わせもしましたが、我が家の場合、駐在員事務所開設の手続きもしながらだったので、結局、その過程で紹介してもらった台北・天母地区の地元の不動産屋さんに物件を紹介してもらいました。
うちがお世話になったのは、こちら↓
この不動産屋さんも、提携されている日系企業は多いです。
日本語ができるスタッフがいるので、中国語ができなくても大丈夫です。
物件情報は、日本と同じように、間取りや家賃などの情報が一枚にまとまっています。
1-2 必ず内覧する

当たり前のことなのですが、実際のお部屋を内覧する事がとても重要です。
なぜなら、見取り図だけだと分からないことがたくさんあるからです。
台湾の物件と、日本の物件との大きな違いの一つは、家具が備え付けのことがほとんどということ。
ダイニングテーブル、椅子、ソファ、ベッド、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、食洗機、学習机、鏡台など、大型家具の部類はほぼ備え付けです。
場合によっては、壁にかかっているでっかい絵画(大家さんの趣味?)などもあります。
つまり、自分たちが住む部屋の雰囲気が、ほぼ完成されていて、日本のように、立地と間取りさえ気に入ったら、あとは、家具などで自分たちの好きな空間を作るということができないわけです。
さらに、大きめの通りに面しているとかなり騒音だったり、建物の古さの度合いもいろいろです。
だから、間取りだけ見ていると良さそうな物件も、行ってみると、ここはないな・・・ということが多々あります。
チェックポイント
✅間取り→自分たちの家族にとって便利かどうか。
✅備え付けの家具・家電のチェック
→変な場所に冷蔵庫が置いてないか?
洗濯機が古過ぎないか?
エアコンはビルドインの古いものではないか?
✅トイレ→トイレットペーパーを流していいかどうか?(日本人の駐在員が住むようなマンションは問題ない事が多いですが、トイレットペーパーを流せるかどうかは、台湾に住む際に重要なポイントです)
✅お風呂→シャワーだけなのか、バスタブもあるのか?(台湾はお風呂に浸かる文化ではないので、シャワーのみの物件も結構あります)
✅床→タイルかフローリングか?(フローリングに限定すると物件数がかなり絞られます)
私たちが取り寄せた物件情報は、30件以上(普通はそんなに見ないかもしれません)。
実際に内覧したのは10件以上ありました。
2015年の10月末ごろに家族で台湾に行き、いくつか物件を見て、相場感をつけました。
その後、年明け、2016年2月に、私が当時2歳なりたての一番下の子を連れて、1泊2日で台湾に行き、内覧しまくり、即決しました。
急な転勤で、そんなにたくさん見ている時間がない、会社から出された物件の中で選ばなければならない、という場合もあるかと思います。
その場合も、できれば自分の目で見て、後々後悔しないためにも交渉できる物はした方がいいかと思います。
大家さんにもよりますが、家具などは交渉次第で部屋のクリーニングの時に新しいものに変えてくれたり、移動させてくれたりします。
うちは、あまりにも洗濯機が古かったので、買い換えてもらいました(洗濯機のランクによって一部値段を負担しろと言ってくる場合もあります。その辺りも大家さん次第なので、ダメ元で色々交渉してみるのがオススメです)。
1−3 即決できるように譲れない条件、妥協してもいい点を明確にする

物件を決める際には、譲れない条件、妥協してもいい条件を、しっかり、明確にするのが物件選びで失敗しないコツです。
日本でも不動産選びは同じだと思いますが、海外だと、現地に何度も足を運んだり、迷っている時間がありません。
住んでみて後悔することがないように、何は譲れなくて、何は妥協するのかを、家族の中ではっきりさせることが重要です。
私たちは、
立地×広さ×設備×家賃
この掛け合わせで、譲れない点と妥協点を考えました。
✅立地:通学に近いことを重視(基本的に私一人のワンオペなので、送り迎えや学校に行き来する負担を減らしたい)
✅広さ:子どもが3人、しかも暴れまわる2歳児持ちだったので、広さを重視
✅設備:立地と広さを取る分、建物や設備の古さは妥協する
✅家賃:家賃は日本の時と同じレベルで抑える(もちろん我が家は自腹なので価格交渉は必須。でも学校からの近さをとって、天母地区なのである程度高いことは妥協する)
結果的に、相当古いマンションでしたが、便利な場所で、もう少し狭くても大丈夫だったかなというくらい広くてストレスがなかったので、私たち家族にとってはベストなところに住めたと思います。
ちなみに、天母地区の家賃は高いのは高いのですが、東京で住むのと比べると、同じ金額で圧倒的に広いので、家賃そのものの負担は変わらなくても、狭さのストレスがなかったのはとてもよかったです。
日本人の子ども連れ家族が住むのに適したマンション、ということでだいぶ絞られますが、その上で、家族の中でどんな点を重視するのかはっきりさせる事で、後悔しないお部屋選びができます。
2. 台北での生活ってどんな感じ?
ただ、そもそも台北での生活がどんなものなのかわからないと、部屋を選ぶ基準も考えにくいのではないかと思います。
そこで、子どもが台北日本人学校に通う場合の生活って、だいたいどんな感じなのかを、あくまで私個人の例ですが、ざっくりご紹介したいと思います。
2-1 一日のイメージ
5:45 起床・お弁当作り
7:40 子どもたち(1年生と5年生)を学校に送っていく。
8:15 一番下の子(3歳)を幼稚園へ送っていく。
8:30 帰り道に市場へ寄って買い物
9:30 ジムで運動
11:00 家で仕事(合間に掃除、洗濯、晩ご飯準備)
14:30 1年生の下校時間。学校までお迎え。
15:00 1年生を習い事に送っていく
(この合間に買い物に行く場合もある)
16:00 1年生習い事終了。お迎え→そのままお友達と遊ぶ場合はお友達の家へ送っていく。
16:30 幼稚園の園バスが自宅マンション前に到着するので、家に戻ってお迎え。
園児をマンションの中庭で遊ばせたり、家でご飯の用意。
17:00 1年生をお友達の家まで迎えに行く。
17:30 5年生のクラブ活動終了。学校までお迎え。
18:00 全員帰宅
18:30 晩ご飯
とにかく、子どもの送迎に行ったり来たりしています。
もしくは行ったり来たりしなくて済むように工夫していました。
日本と違って、治安がいい台湾とはいえ一応海外なので、中学生以上でないと、一人で出歩いてはいけません。
子どもたちだけで公園に遊びに行って帰ってくるという事ができないのです。
お友達の家に遊びに行くのも送り迎えしなければいけません。
幼稚園は反対に、日本よりも子どもを預かってくれる時間が長いですし(日本の保育園くらい長く預かってくれます)園バスでの送迎が充実しているので、一番手がかかりません。
我が家は、朝だけ園バスの時間が合わなくて自分で送って行っていたので、帰りだけ園バス利用でした。
というわけで、小学校の下校時間以降、どうしても3人の子どものマネジメントに時間が取られていました。
でも、そこはママ友同士お互い協力しあって何とかやりくり。
日本にいる時よりママ友とのつながりは濃いですね。
それが大変と感じる場合もあるかと思いますが、私はありがたいことにいいお友達に恵まれて、楽しく過ごせました。
いずれにしても、仕事もありつつ、子どものことしなければならないため、我が家は学校から近いこと、というのが部屋選びの最優先事項でした。
はじめまして!ブログを拝見しました。
自営業で駐在員事務所をつくられたということでよければ参考にお伺いしたいのですが。。。
台中に住んでいます。
わたしは日本で自営業で日本のみで完結するリモートでの仕事をネットでしています。
駐在員事務所は昔から考えていましたが、合同会社や株式会社にするほどではなかったので、自営業のままにして、3か月に1回でるビザラン的なことをしています。
申請の際の会社登記簿は、自営業を登記したので申請されたのでしょうか?
もし教えていただけるなら、助かります。(あくまで参考まで。ケースバイケースの場合もあると思うので。。)
検索していたら、たまたまこのブログを見つけました。。。
しゃけさま
当ブログをご覧くださりありがとうございます。
ご質問の件、私に分かる範囲でお答えさせて頂きます。
まず我が家の状況としましては、日本で登記している法人がありまして、その法人の子会社として台湾に駐在員事務所を開設しました。
コメントに書いてくださった通り、台湾で現地法人設立、支店設立に比べると、駐在員事務所設立の場合、登記料がそんなにかからないことや、設立維持コストが低く抑えられるメリットがあります。
あと、私たちの仕事的に駐在員事務所の形態で目的にかなっていたのもあって、駐在員事務所にしました。
しゃけさまのお仕事内容によると思うのですが、日本でお仕事が完結されているのであれば、台湾で駐在員事務所にする必要はないかもしれませんね(すみません、専門家ではないので、何とも言えませんが)。
あと、私の経験からいいますと、日本で収入のある人が、台湾の駐在員事務所の代表になると、個人の確定申告(@台湾)の際に面倒そうでした。
というのも、私自身は完全に子会社に出向という形にしたので、日本での収入はない状態(子会社からの給与のみ)にしていたのですが、「日本で収入がないことの証明」を台湾の確定申告の際にしつこく求められて結構大変でした。
日本法人からの給与と台湾法人からの給与ダブルではないのかどうかをかなり問題にされました。
だから、日本で収入がある場合、どうなるのかな?と思います。
また、駐在員事務所の設立を完全に個人だけでやるのは、なかなか難しいかもしれません。
(もちろん日本人でも専門の方であれば大丈夫なのだと思いますが)
台湾の会計士をはさむなど何らか専門家と一緒の方がスムーズだと思います。
その場合、会計士の費用などかかってくるので、駐在員事務所がコストはあまりかからないとはいうものの、手続き的にかかってくる費用は発生します。
今の「武漢肺炎」状況でない限り、ビザランできるのが台湾のメリットだったと思いますが、ほとんど鎖国みたいになっている現在、出たり入ったり容易にできないですよね。
◆駐在員事務所を作るメリット
・居留証が手に入る
→ビザランしなくて済む
・駐在員事務所は営業活動ができない→台湾での売り上げがない→課税されない(決算申告などは必要ない。個人の確定申告は必要)
・台湾の健康保険に加入できる
→でも結構毎月の費用がかかります(海外保険の費用と天秤にかけるといいとは思いますが)
◆デメリット
・居留証申請・更新の手間が発生する
→更新時に、2年間とか3年間とか就労ビザが下りる期間がどうなるかは、駐在員事務所としての活動実績などをしっかりレポートしないといけない。
・日本で収入がある場合、個人への課税がどうなるか?→私の方では不明
まとまっていなくて申し訳ないのですが、とりあえず、今ざっと思いつくことをコメントさせていただきました。
すみません、ご参考になるかわかりませんが…
いったん我が家は仕事の関係で日本に戻りましたが、また台湾に住みたいと思っているので、しゃけさまのように、台湾に住みながらお仕事されている方がいらっしゃることを知って、とてもうれしかったです(勝手に仲間意識^^;)。
いただいたご質問にお答えできるようなブログを書けるようにがんばります!
ご返答ありがとうございます!
とても参考になりました。
次回の帰国まで時間あるので、じっくり考えてみたいと思います。
他のブログもとても参考になり、助かっております。