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【今さら聞けない台湾のこと】「中国との違いは?」「なぜ中国語を話すの?」3つのポイントを解説します。

投稿日:2019年12月30日 更新日:

台湾と中国って別の国?

何だか複雑でよくわからないけど、どうなっているんだろう

今さら人には聞けない「台湾ってどんな国?」

という疑問にお答えします。

この記事を読むと、台湾について理解を深める糸口がわかっていただけると思います。

ちなみに、本記事を書いている私は、2016年から3年間、家族で台北に住んでいました。

もともと、大学時代に、中国語を勉強していたのですが、あえなく(中国語や中国について学ぶことに)挫折。

留学もせず、仕事も中国語とは全く関係のない分野で就職しました。

でも、学生時代に読んだ『台湾の主張』という李登輝元総統の本に、心底感動したことがずっと残っていて、「台湾」に並々ならぬ思いを持ち続けていました。

そして、3年前、思いもよらず台湾に住むことになりました。

台湾は、知れば知るほど、日本人として魂が揺さぶられる国です。

台湾好き、台湾通な日本人はたくさんいますし、幅広い世代の日本人が台湾に親近感を持っています。

今年、2019年12月には、日本から台湾への渡航者数が200万人を突破しました。

台湾についての情報もたくさんあります。

でも、「台湾ってどんな国?」と聞かれたら、答えに困る人が多いのではないでしょうか。

今回は、日本人が分かっていそうで、分かりにくい台湾について、

まず押さえなければならない3つのポイントをまとめてみました。

■本記事の内容

✅台湾を理解する3つのポイント

  1. 台湾は中国なの?
  2. 「台湾人」なの?「中国人」なの?
  3. 中国人じゃないのに、どうして「中国語」を話すの?

✅台湾を理解するためにおすすめの本

※初心者向けに、ざっくり簡単にわかることを目的にまとめてみましたので、詳しい方から見れば、気になる点もあるかもしれませんが、ご容赦くださいm(__)m

✅台湾を理解する3つのポイント

①台湾は中国なの?

→台湾は、中国(中華人民共和国)ではありません。

現在、私たちが「中国」と呼ぶとき、それは一般的に「中華人民共和国」のことを指します。

「中国=中華人民共和国」という意味で、台湾は「中国」ではありません。

なぜなら、以下のように、17世期ごろから順番に「中国大陸」「台湾」「日本」の関係を見ていくとよくわかります。

【ポイント】台湾は、17世紀ごろまで、中国大陸とは別の民族、異なる文化の島だった。中国大陸からの移住者はいたが、中国大陸の政権が台湾を支配したことはなかった。

【ポイント】1684年、正式に清王朝が台湾を領有するようになったが、積極的に統治してはいなかった。

【ポイント】1895年〜1945年、日本が統治して初めて、台湾において、社会制度、教育制度、インフラなど近代化された。中国大陸では、清が滅び、中華民国が成立。

【ポイント】1945年日本が敗戦したため、中国大陸の政権「中華民国(1911年成立。国民党)」が、台湾を統治することになる。

【ポイント】1946年ごろから中国大陸で、共産党が力を伸ばし、国民党関係者が台湾へ逃げてくるようになる。

【ポイント】1949年国民党が、共産党に敗退。中国大陸に「中華人民共和国」が誕生。国民党は、台湾・台北に中華民国政府を移動させる。

【ポイント】1972年、日本は中華人民共和国と国交を結んだため、学校教育などで、日本人が台湾のことを知る機会が減ってしまう。

【ポイント】台湾の中華民国政府は、国民党の独裁体制から始まったが、1988年以降民主化が進み、総統直接選挙が行われるようになった。2000年には民進党へ政権交代。その後も、国民党、民進党が選挙(民意)によって選ばれる民主主義国家になっている。

このように見ていくと、

現在、台湾の正式名称である「中華民国」は、もともとは、中国大陸から来た政府です。

しかし、中国大陸にある「中国(中華人民共和国)」とは別の国家であることは明らかです。

というわけで、

ポイント① 台湾は「中国」ではない

のです。

②「台湾人」なの?「中国人」なの?

→「台湾人」です。

台湾に住む人々の民族的な違いとしては、大きく4種類のグループに分けられます。

85%を占める人々が、台湾に古くから住んでいる3つのグループの人々(原住民、閩南人系、客家人系)で、混血も進み、中国大陸の漢民族とは異なっています(「本省人」と呼ばれる人々)。

4つ目のグループが、1945年以降に、中国大陸から渡ってきた中国各地出身の人々で、中華民国として、台湾を支配した人々です(外省人)

しかし、中国大陸出身の外省人も、世代が第三世代になり、すでに「台湾で生まれ育った世代」になっています。

そして、民族的なルーツの違い以上に、人々の意識として、「わたしは『台湾人』」と考えている人が、全体の90%以上になっています。

国立政治大学選挙研究センター調査より
  • 台湾の政治大学選挙研究センターが1992年から継続している調査
  • 緑の線が、自分を「台湾人」だと思っている人の割合で、56.9%
  • ピンク色の線が、「台湾人であり中国人」と認識している人で、36.5%

「わたしは〇〇人だ」と考える人々の集団がいること、国民意識があるところは、国家と言えます。

この点でも、台湾は、正式名称は「中華民国」ですが、すでに「台湾」という国になっていると考えるのが自然です。

また、中国(中華人民共和国)とは、まったく別の国であることは、ここでも明らかです。

というわけで

ポイント②台湾に住んでいる人々は、「台湾人」

なのです。

③中国人じゃないのに、どうして「中国語」を話すの?

台湾の学校教育で習う公用語は、「國語(guo yu)」と呼ばれ、いわゆる「中国語(北京語ベースの言葉)」とほぼ同じ言葉です。

日本でも「国語(こくご)」と言いますが、同じ言い方ですね。

単語など違う部分があるので、中国大陸で話されている「中国語」と区別して、台湾で話されている中国語は、「台湾華語」と言われます。

使用している漢字も「繁体字」という、日本の旧字体のような難しい漢字です。

では、なぜ、台湾で「國語(中国語)」が公用語になったのでしょうか。

⬇️簡単に歴史的な流れと、台湾で話されている言語について図にしてみました。

台湾では、1895年から1945年の日本統治時代(約50年間)に、日本語による教育が浸透して、台湾全土で共通言語として日本語が話されていました。

ちなみに、日本統治時代、各民族の言葉や「台湾語(台語)」が禁止されたわけではありません。

家庭内では、それぞれの出身地の言葉も話されていたので、人々は日本語と台湾語(台語)などのバイリンガルという状態でした。

日本語と台湾語(台語)がミックスされていったので、台湾語(台語)には日本語に近い単語もあります。

しかし、1945年から、「中華民国」政府が台湾の統治を行うようになり、日本語が禁止されました。

代わりに「國語(中国語)」が公用語として強制されたのです。

それ以来、台湾での公用語は「國語(中国語)」になっています。

ただ、政権が変わったからと言って、昨日と今日で、いきなり話す言葉を変えられるものではありません。

⭕️日本統治時代に生まれ育った世代(日本語世代。今は80歳、90歳くらいの高齢になっている人々)

➡️中華民国の時代になってからも、日本語と台湾語が母語であり、國語(中国語)は、習って身につけた言葉です。

⭕️中華民国の教育制度に変わってから生まれ育った人々

➡️國語(中国語)と台湾語。しかし、台湾語は劣った言葉とされたので、外で話さないようにしていたそうです。

日本語世代の父母や祖父母がいる家庭だと、日本語も身近だったので、聞き取れたり、話せる人もいます。

⭕️現在、30代、20代以下の若い世代

➡️國語(中国語)がメインの言語です。

台湾語は聞き取れるけど話すのは難しくなってきているそうです。

1945年以降、現在に至るまで、台湾では世代によって話す言葉が微妙に異なっています。

こういった歴史の流れで、現在、台湾で話されている言葉は、國語(中国語)なのです。

というわけで、

ポイント③1945年から、台湾は、中華民国(中国大陸から来た政府)政府になったので、國語(中国語)が公用語になっているが、台湾語や原住民の言語など、多様な言語がある

のです。

以上が、台湾を理解するために必要な3点です。

そして、この3点を知れば、

  • なぜ台湾と日本は関係が深いと言われるのか、
  • なぜ台湾は親日と言われるのか、
  • 日本、台湾、中国の関係はどうなっているのか、どうなっていくのか、

など、いろんなことがわかってきます。

✅台湾を理解するためにおすすめの本

台湾に関する本はたくさんありますが、最初に読むのにおすすめの本をご紹介します。

■『台湾と日本人』

写真も多くて、非常にわかりやすいムックです。

「台湾に尽くした日本人列伝」は、なぜ日本の学校でこういう話を習わないのか、もっと早く知りたかったと思う内容です。

■『台湾論』 小林よしのり

すでに20年近く前に書かれたものですが、今も、台湾について理解するのにとてもいい一冊です。

今こそ、また小林よしのりさんに『台湾論2』を書いていただきたいなと思います。

■『台湾の主張』『新・台湾の主張』 李登輝

すでに96歳になられた李登輝元総統の著書。

本記事の最初にも紹介しましたが、日本人が知るべき内容です。

■『中華民国の台湾化と中国 台湾は中国なのか?』 浅野和生編著

一歩進んでさらに詳しく知りたい方向け。

台湾が、初期の「中華民国」から、現在すでに台湾という国になったと言えるプロセスがよく分かる本です。

まとめ

✅台湾を理解する3つのポイント

  1. 台湾(中華民国)は、中国(中華人民共和国)とは別の国家である。
  2. 台湾に住む人々は、90%が自分のことを「台湾人」と認識している。
  3. 1945年以降、國語(中国語)が公用語になった。

✅台湾を理解するためにおすすめの本

  • 『台湾と日本人』
  • 『台湾論』
  • 『台湾の主張』『新・台湾の主張』
  • 『中華民国の台湾化と中国 台湾は中国なのか?』

台湾に縁のある一人として、より多くの日本人が、台湾についてより深く知れば、いろいろと変わってくるのではないかと感じています。

「台湾ってどんな国?」と思った方に、本記事がお役に立てば幸いです。

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  1. […] 台湾生活ではゴキブリに神経を尖らせて暮らしていましたが、アタマジラミの方がショックが大きかったのには、自分でもびっくり。 […]

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