
台湾の総統選挙のことがニュースになっているけど、
どうして話題なの?
台湾のことをもう少し詳しく知りたい。
分かりやすい本はあるかな?
という方に、オススメのマンガをご紹介します。
■本記事の内容
- 『台湾論』小林よしのり
- 小林よしのり氏に、今こそ再度描いていただきたい台湾
ゴーマニズム宣言などで有名な、小林よしのり氏の『台湾論』

これは、台湾に関心を持つ人だけではなく、全日本人一読の価値あり。
自信を持ってオススメします。
ちなみに、本記事を書いている私が、台湾について知ったのは大学時代(20年くらい前)です。
大学で中国語を学んでいましたが、中国(中華人民共和国)について知れば知るほど病み、挫折気味な時でした。
そんな時、台湾の元総統・李登輝氏の『台湾の主張』を読んで台湾のことを知り、衝撃を受けたのです。

台湾に関する本を読む中で出会ったのが、小林よしのり氏の『台湾論』。
中国との対比で台湾のことを知ったことで、より一層、台湾がたどってきた道に感銘を受けました。
その後、縁あって、私は2016年から昨年まで、台北に住んでいました。

『台湾論』は、すでに20年前に描かれたものですが、台湾の近現代史から、現在に至る状況を理解する上で、非常にわかりやすいマンガです。
マンガというには内容が濃すぎるくらい濃密。
(小林よしのりさんのマンガはどれもそうですが)
そして、泣ける…
台湾について、詳しく知りたいと思っている初心者の方に、私が必ずおすすめする本です。
『台湾論』紹介

本書は、2000年秋に日本で出版され、2001年2月には中国語版が台湾でも出版されてベストセラーになったという伝説の書です。
その後、2008年に特別収録編「台湾はチベットへの道を歩み出したのか?」が加筆されて文庫版として出版されました。
文庫版をあえて出した意図を、小林氏は、
台湾がこのまま『中華民国』として中国に呑み込まれてしまわぬよう、もう一度『台湾』として復活するようにと、わしは祈っている
『台湾論』文庫版あとがき
と書いてらっしゃいます。
この文庫版が出版されたのでさえ、すでに10年以上前になりました。
しかし、『台湾論』は、
台湾の近現代史はいかなるものだったのか
台湾がたどってきたのはどのような道だったのか
台湾人とは?
日本人とは?
といったことが描かれていて、今現在の私たち日本人にも、台湾人にもつながっています。
むしろ、今こそ、もう一度、話題になるべき本ではないかと思います。
『台湾論』目次
- 特別収録:台湾はチベットへの道を歩み出したのか?
- 第一章:台湾で李登輝氏と会う
- 第二章:李登輝前総統の日本への愛
- 第三章:リーダーの資格、政治家の条件
- 第四章:台湾のアイデンティティーとナショナリズム
- 第五章:台湾人・血統民族か?国土の歴史か?
- 第六章:陳水扁総統に会う
- 第七章:ハイテク産業と若者の夢
- 第八章:台湾の歴史
- 第九章:李登輝氏との再会
- 第十章:金門島の砲弾包丁精神
- 第十一章:台南と許文龍
- 最終章:人々とのふれあい
- あとがき:言葉とアイデンティティー
台湾民主化の父である、李登輝元総統も、もう97歳になろうとされています。
台湾が、日本だったことがあるからこそ、この『台湾論』は、私たち日本人にとって特別に迫ってくる内容です。
少なくとも、私は何度読んでも泣いてしまいます^^;
まだ読んでない方はぜひ手に取ってみてください。
今こそ、再度台湾を描いて欲しい
そして現在、2020年1月11日、台湾では、総統選挙が行われます。
台湾が民主主義国家として、どのような選択をするのか。
世界が注目しています。
台湾を身近に感じる日本人はたくさんいます。
一歩進んで、台湾のことを知る人が増えたら、日本と台湾の絆はもっともっと強固になります。
『台湾論』から20年経った台湾を、もう一度小林氏に描いてもらえないかなと、一読者として密かに思っています。